観葉植物で空気を浄化する――遺伝子組み換えポトスで空気中の有害物質の分解に成功

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米ワシントン大学の研究チームは、観葉植物のポトスに遺伝子組み換え技術を適用して、空気中の有害物質の除去に成功したと発表した。遺伝子組み換え植物は、クロロホルムやベンゼンといった有害物質を分解するだけでなく、解毒後の成分を自らの成長に利用することができる。研究成果は、2018年12月19日付けの『Environmental Science & Technology』に掲載されている。

クロロホルムは水道水、揮発性のベンゼンは住宅の建材やガソリンに、わずかながら含まれている。水を沸騰させたり、車庫に車を放置した場合に、それらの物質が空気中に広がることで、人体への影響が懸念されている。

研究チームは、哺乳類の肝臓に存在し解毒作用のあるタンパク質「シトクロムP450 2E1(2E1)」を、ポトスに組み込んだ。2E1はクロロホルムを二酸化炭素と塩素イオンに、ベンゼンをフェノールに分解する。「これは、いわば“グリーンレバー”というものだ。二酸化炭素と塩素イオンは光合成に、フェノールは細胞壁の形成に利用できるため、2E1は植物にも利点がある。」と研究チームは語る。このポトスは熱帯原産で、温帯気候では花粉の飛散の心配がないため、ほかの植物への影響はないという。

遺伝子組み換えポトスの解毒効果を確認するため、通常のポトスと比較する実験を行った。遺伝子組み換えポトスは、クロロホルムの濃度が3日後に82%低下し、6日後にはほとんど検出されなかった。ベンゼンの濃度は、8日で約75%低下した。それに対して通常のポトスでは、11日経過後もどちらの濃度にも変化がなかった。今回の初期濃度は家庭で想定される値よりはるかに高いものだが、実際も同じような時間スケールで減少するだろうと予測している。

研究チームは、今後ホルムアルデヒドを分解するタンパク質を植物に組み込む研究を手掛けたいと、今後の狙いを明らかにしている。

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