- 2019-3-29
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- ACS Biomaterials Science & Engineering, LASIK, スティーブンス・ジョンソン症候群, ニューハンプシャー大, ハイドロゲル, マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP), 関節リウマチ
ニューハンプシャー大の研究チームが失明の原因となる酵素を不活性化できるハイドロゲルを使ったコンタクトレンズを開発した。副作用も少なく、局所的な目の治療が可能になる。研究結果は2019年1月4日付けの『ACS Biomaterials Science & Engineering』に掲載されている。
失明の原因のひとつに、角膜実質の融解がある。これは角膜内でマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)というタンパク質分解酵素が異常に産生するためで、関節リウマチやスティーブンス・ジョンソン症候群といった自己免疫疾患、化学薬品によるやけど、LASIKや白内障手術などによって引き起こされる。
この治療には、亜鉛イオンと結合してMMPを不活性化するMMP阻害剤を使う。しかし体内に入ったMMP阻害剤は血流にのって体中をめぐり、患部以外の細胞の亜鉛イオンを不活性化して重大な副作用を引き起こす可能性がある。
そこで研究チームは、市販のコンタクトレンズ材料を利用して、目の上に留まったまま角膜から亜鉛イオンを除去できるハイドロゲルを開発した。「われわれのハイドロゲルはこれまでのMMP阻害剤とは全く違う働きをする。治療用コンタクトレンズとして使用できるので、問題があれば外すだけだ」と、研究チームは副作用の低さを強調している。
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