樹脂・高分子劣化対策技術の基礎と最新情報を学ぶ――おすすめものづくりセミナー情報

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本記事では、20の技術および生産系主催企業・団体と提携して1000件以上の技術および生産系セミナーを案内している「ものづくりセミナーサーチ」から、嶋村良太技術士が“旬”のテーマをピックアップしてお届けします。

今月のキーテクノロジー「樹脂・高分子劣化対策」

さまざまな製品の機能部品や外装部品として広く使われている樹脂・高分子材料。20世紀半ばからの多種かつ急速な材料開発で金属などの既存材料に代わって応用範囲が広がり、身の回りを見回しても、機械製品・電気製品などで樹脂・高分子材料をまったく使っていない製品はほとんど見つけることができないほどです。現代はプラスチックの時代と言っても過言ではないと思います。

しかし樹脂・高分子材料は、金属材料に比べて化学的安定性が低く、光、熱、電流、水、酸素などさまざまな要因により物性が変化し、破損・変形や変色・表面のべたつきなどの劣化を起こしやすいという欠点があります。身近な樹脂製品・部品が劣化して使用できなくなってしまった、という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

樹脂・高分子材料劣化への対策として、
1)添加剤などを含めた材料組成の改良により劣化を低減する
2)劣化を起こす環境要因の回避・低減や、使用環境に対応した適切な材料選定を行う
3)材料やそれを用いた製品の劣化予測・評価に基づいて使用期間・回数などを設定する
などが挙げられます。
これら対策について基礎から最新動向、具体的適用手法まで、多くのセミナーが開催されています。次のようなセミナーから皆さんの技術課題にあった情報を探してみてください。

【『樹脂・高分子劣化対策』分野のおすすめセミナー】

『ゴム解析の精度を高める:ゴムの粘弾性解析から耐久性予測手法まで全て伝授』
2019年4月16日 東京開催
ある程度の予測可能な材料データを短時間で構築できる方法、製品の耐久性を解析で予測する方法、製品性能の寿命低下を予測するヒントまで事例を交えて説明する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/7612

『高分子絶縁材料の劣化メカニズムと部分放電計測ならびに寿命評価』
2019年4月18日 東京開催
高分子絶縁材料の絶縁劣化メカニズム(特に部分放電現象)から、部分放電検出の最新技術動向、劣化評価法まで、実例を交えて解説する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/4868

『プラスチックの劣化評価・診断方法と成形品の破損トラブル解析』
2019年4月23日 東京開催
高分子材料の複雑な劣化現象の構造論的な解説から、劣化現象の評価および非破壊診断法、破損トラブルの事例・解説とその対応法まで解説する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/1863

『ゴム・プラスチック材料のトラブル解決!』
2019年5月13日・6月17日 東京開催
1日目(5/13):高分子材料の劣化・不具合分析および寿命評価と対策事例、2日目(6/17):ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法の2日間セミナー。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/3623【1日目:劣化・寿命コース】
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/3419【2日目:破損・破壊コース】
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/3622【2日間コース】

『高分子用安定剤を使いこなす』
2019年5月21日 東京開催
高分子材料の劣化や外観不良へと至るメカニズムから高分子添加剤(安定剤)を上手に使うための知識・ノウハウまで、添加剤一筋45年の講師が徹底的に解説。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/8200

『高分子の劣化・変色メカニズムと要因解析』
2019年5月23日 東京開催
高分子の熱・光劣化のメカニズムから添加剤による劣化・変色対策、さらに添加剤の分析法および劣化解析法について実例を交えて紹介する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/8020

本情報は記事執筆時点での情報です。定員に達したため参加できない場合もございますので、ご注意ください。

「樹脂・高分子劣化」事故に思う
6年前の2012年末、中央自動車道・笹子トンネルで天井板が崩落し、多数の死傷者が出る大事故が発生しました。この事故では主な原因のひとつとして、崩落した天井板の支持材をトンネル構造体に固定する「ケミカルアンカー」と呼ばれる工法で使われていた、接着剤樹脂で固定されたボルトの引抜強度低下が指摘されました。

私の父は定年まで樹脂製品メーカーで働いていたのですが、この時テレビニュースを見て「重い物を長い間支えるのに樹脂を使うなんて、基本としてやってはいけないことだ」と言っていたのを覚えています。

私の父のような現場の経験則や上記のセミナーにあるような知識・手法を、樹脂・高分子を使ったものづくりや施工をする全ての技術者が身につけ、安全・安心な「プラスチックの時代」を築いていって欲しいと願います。

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ライタープロフィール

嶋村良太
技術士(機械部門、総合技術監理部門)
1988年東北大学工学部、1992年武蔵野美術短大通信教育部を卒業。自動車メーカー、バリアフリー機器メーカー、鉄道車輌メーカーで商品企画、開発管理、工業デザイン、設計などものづくりの計画に関わる業務を担当し、特に商品開発プロセスとバリアフリー・ユニバーサルデザインについて広い角度から取り組んできた数少ない技術士。


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