太陽光を使い、海水を30分で飲料水に変える――光応答性MOFを使った持続可能な脱塩プロセスを開発

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太陽光で再生可能なイオン吸着剤を用いて、海水を30分で安全で清潔な飲料水に変える手法が開発された。モナシュ大学がニューサウスウェールズ大学などと共同で実施したもので、エネルギー効率が高く、低コストで持続可能な脱塩プロセスを実現している。研究成果は、2020年8月10日、『Nature Sustainability』に掲載された。

海水の淡水化(脱塩)は、世界的に拡大する水不足に対処するために行われている。蒸発熱による脱塩プロセスは、健康リスクが最小限というメリットがあるもののエネルギー集約的であり、逆浸透法などの他の技術には、エネルギー消費量が多いこと、膜の洗浄や脱塩素での化学物質の使用など、多くの欠点がある。

一方、有機金属構造体(MOF)は、既知の材料の中で最大の表面積を持つ結晶性材料を形成する金属イオンからなる化合物の一種で、小さじ1杯でサッカー場に相当する表面積を有する多孔性材料だ。

今回研究チームはMOFに注目し、「PSP-MIL-53」という特殊なMOFを使用した。PSP-MIL-53は光応答性を備えており、暗いところで汽水および海水から塩を吸着し、30分未満で綺麗な飲料水を提供できる。実験では、2233ppmの人工汽水を使い、1日にMOF1kgあたり139.5Lの淡水を生成し、他の脱塩手段よりも低エネルギー消費(0.11Wh/l)だということも実証した。また、このMOF結晶を日光に晒すと、4分以内に再生して再利用できるという、優れた安定性とサイクル性能を示している。

この研究は、光応答性MOFが、脱塩に有望で、エネルギー効率が高く、持続可能な吸着剤であることを実証したもので、脱塩と水質浄化用に刺激応答性材料を設計するための新しい方向性が開かれたとしている。

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