ヘレウスは2019年4月15日、パワーエレクトロニクスのチップ接合の信頼性を高め、作業を効率化する材料システム「ダイトップシステム」(DTS)を開発したと発表した。
これまで、パワーエレクトロニクスにおけるチップ上部の多くの接合は、はんだとアルミニウムワイヤボンディングによって行われてきた。しかし、この方法はより高い温度での動作と信頼性向上のための阻害要因となっているという。
今回ヘレウスが開発したDTSは、塗布済みの銀焼結ペースト「mAgic」と、銅フォイルを組み合わせた、チップ上部の接合に使用する複合材料だ。焼結技術を組み合わせ、チップを破損させることなく銅線ボンディングができる。
DTSによって導電性、熱伝導性およびチップ接合の信頼性が向上するという。また、塗布済み銀焼結ペーストを使用したことで、チップとDTSの焼結を1回のプロセスに簡略化。さらに銅線ワイヤボンディング接合によってボンディング本数が減り、さらに生産工程が効率化する。
DTSを使用することで、230℃超の動作温度と10年超の耐久性が実現できるという。
ヘレウスは、2019年4月17日~19日の間、幕張メッセで開催される「第34回電源システム展」に、同製品を出展する。