ポリ乳酸とセルロースナノファイバーの複合化で生分解性が加速――複合化した製品はグリーンプラ/バイオマスプラ認定を取得 GSアライアンス

ポリ乳酸とセルロースナノファイバーの複合体ペレット

GSアライアンスは2019年6月5日、生分解性プラスチックであるポリ乳酸とセルロースナノファイバーを複合化した製品を開発し、グリーンプラ、バイオマスプラ認定を取得したと発表した。また、この複合化により、ポリ乳酸の生分解性が加速されることも確認している。

海洋のマイクロプラスチック汚染などから、プラスチック製品の使用規制の動きが強まっており、環境中で分解する生分解性プラスチックなどの実用化の推進やさらなる研究開発が進められている。しかし、ポリ乳酸は、代表的な生分解性プラスチックの1つでありながら、コンポスト条件という高温/高湿度の条件下でないと生分解しないという堆肥化条件があり、土中や水中では簡単には生分解しないという課題があった。

そこで、GSアライアンスは今回、そのポリ乳酸にセルロースナノファイバーを複合化し、コンポスト条件でなくても生分解が加速することを確認。生分解性プラスチックへのセルロースナノファイバーの複合化により、機械的強度の向上だけでなく、生分解性の向上も期待できることが示せたと説明している。

GSアライアンスは今後、ポリ乳酸以外の生分解性プラスチックとの複合体や、同社の他の生分解性プラスチック製品の生分解性の研究も進めていき、欧米など海外の生分解性認定の取得なども目指すという。また、同社の「Nano Sakura」をブランド名とするカトラリーなどの各種成形品にも植物由来材料を用いてビジネス展開していく予定だ。

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