NASA、環境に優しい新型ロケット推進システム「GPIM」をテスト

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Credits: Ball Aerospace

NASAは、米国時間2019年6月24日に打ち上げたSpaceXの大型ロケット「Falcon Heavy」において、新しいロケット推進剤と推進システム「Green Propellant Infusion Mission(GPIM)」をテストすると発表した。新しい「グリーン燃料」は人体に優しく、取り扱いが簡単なだけでなく、従来の推進剤と比べて約50%の燃費向上が期待できる。

ロケットの推進剤には、長らくヒドラジンが利用されている。実績はあるが、非常に毒性が強く人体への影響が大きいため、取り扱う際には、保護服、厚いゴム手袋、酸素ボンベの準備など、厳しい安全対策を必要とする。

カリフォルニア州エドワーズ空軍基地の空軍研究所(AFRL)は、ヒドラジンに置き換わる推進剤として、硝酸ヒドロキシルアンモニウムと酸化剤を混ぜた燃料を開発。ロケット製造時から注入できるほど安全で、発射準備までの時間とコストの削減につながるものだ。

さらに、ヒドラジンに比べ密度が高く、約50%の燃費向上が期待できるため、少ない燃料で長距離・長時間の飛行が可能だ。このため、大型ロケットに留まらず、近年打ち上げが増えている小型衛星においても、ヒドラジンの代替燃料として利用することが考えられる。

ただし、新しい推進剤の使用にあたり、スラスターやタンク、フィルター、バルブまで、すべての部品を新規に開発する必要がある。今回のミッションでは、エンジンの性能と信頼性を中心にテストを行う。うまくいけば、2024年に再び月へ人類を送り込むアルテミス計画で、GPIM技術が採用されるかもしれない。

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NASA Spacecraft to use ‘Green’ Fuel for the First Time

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