KLM、翼の下に座席を配置したV字型飛行機「Flying-V」の開発を発表

Image: Edwin Wallet, Studio OSO

KLMオランダ航空は2019年6月2日、オランダのデルフト工科大学と協力して、将来の長距離飛行に向けた新しい航空機「Flying-V」を開発すると発表した。客室、貨物室、燃料タンクを翼の中に格納するという斬新なデザインで、上から見るとVの字になっているのが特徴だ。既存の航空機と比べて燃費が向上することが期待される。

Flying-Vの翼長は65mで、長さ55m、高さ17m。Airbus A350と翼長は同じで、長さは短い。そのため、見た目は既存の航空機とかなり異なるが、既存のゲートや滑走路、格納庫などはそのまま使用できるという。座席数(標準314席)と積載量(160立方メートル)もA350と同等ながら、空気力学を取り入れた形状と軽量化により、空気抵抗が低減、20%の燃費向上が期待できる。

ターボファンエンジンを2基搭載。現在はジェット燃料を使用しているが、将来のエミッションフリー化に向けて、ジェット燃料を電気に置き換えることも考えている。

機体の軽量化や効率化だけでなく、乗客にとっては機内の快適性も重要だ。座席レイアウトから化粧室のデザインにいたるまで、開発者にとってもこれまでにない設計が求められる。

Flying-Vのスケールモデルと実物大の内部模型が、2019年10月のKLM100周年のイベントにあわせ、アムステルダム・スキポール空港で披露される予定だ。

関連リンク

KLM and TU Delft join forces to make aviation more sustainable
Flying-V

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