需要高まる化学系エンジニア、その収入と展望やいかに――米国労働省調べ

一口にエンジニアと言っても、機械系エンジニアやIT系エンジニアなど、さまざまな職種がある。その一つである化学系エンジニアは、多くの製造業の製品の発展に大きく関わっている。例えば、自動車の燃費を向上させるためのプラスチック樹脂の開発や、エネルギー需要を満たすための代替燃料の開発には、化学系エンジニアの専門知識が必要だ。

アメリカ労働省労働統計局(BLS)が2019年6月に更新した最新のデータによると、化学系エンジニアに対する需要は今後も伸びるという。予測では、2018年から2026年の間に6%の雇用増加を見込んでいる。

ここでいう化学系エンジニアは、化学薬品、燃料、薬品、食品など多くの化学品や製品の製造工程を開発し、設備の設計や工程の運営、検証を行う技術者のこと。化学、物理学、数学、生物学などの知識を有し、ナノテクノロジー、代替エネルギー、バイオテクノロジーなどの分野で活躍する。設備のセットアップや実験結果の整理など、エンジニアをサポートする化学技師(Chemical Technicians)とは区別されている。

2018年5月時点の化学系エンジニアの年収(中央値)は104910ドル(約1129万円)。時給換算で50.44ドル(約5400円)だ。多い人だと、169770ドル(約1827万円)以上の収入を得ているという。石油・石炭製品の製造が最も多く、次いで物理・工学・ライフサイエンスの研究開発、エンジニアリングサービスと続いている。

さらに、近年急速に進む、化学と生物科学の融合と発展は、バイオテクノロジーや医療、製薬分野に新しい雇用をもたらす可能性がある。特に生物学の知識など、化学だけに留まらずさまざまなスキルを持っていれば、より良い雇用機会に恵まれるだろう。

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