心拍や呼吸、寝相も検知するスマートパジャマ「Phyjama」

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Photos courtesy of UMass Amherst/Andrew lab.

マサチューセッツ大学アマースト校の研究チームは、睡眠時の心拍数や呼吸数をモニターできるパジャマタイプのスマート衣料「Phyjama」を開発した。ゆったりと快適なパジャマの特徴を損なうことなく、2種類の布ベースのセンサーから生理学的信号を抽出する。研究結果は、ユビキタスコンピューティングに関する国際会議「Ubicomp 2019」で紹介された。

一般的にスマート衣料というと、生理学的または身体的な信号を計測するために様々なセンサーを埋め込んでいて、身体にぴったりとフィットするものだ。しかし、それでは普段着、特に寝巻きに最適な衣料とはいえないだろう。

研究チームは、たとえゆったりとした衣類であっても、椅子に座ったとき、ベッドに寝たとき、毛布をかけたときに、身体が押し付けられて圧力がかかることに注目。圧力がかかった範囲は、心拍や呼吸によって引き起こされる生理学的信号を計測するのに適していると考えた。

研究チームは、弱い信号でも計測できる布ベースの圧力センサーと摩擦帯電センサーを設計した。個々の信号は信頼性が低い可能性があることから、より正確にデータを取得するためにセンサーを複数配置、各センサーからの信号を統合する信号処理パイプラインも設計した。

布ベースのセンサーは、綿で覆われた銀メッキのナイロン糸で回路基板につながっている。基板の大きさはボタンサイズで、ちょうどボタンのある場所に配置した。こうして、パジャマのようにゆったりとした衣類にも適合する分散型センサーシステムが完成した。すべての部品は衣類の内側に配置され、外からは見えない。

ユーザーテストでは、心拍数のピークを高精度で検出し、呼吸数の誤差は1分間で1回未満と確認。また、様々な姿勢でも信号を検知可能で、データから睡眠時の姿勢の予測もできることを示した。

研究チームのTrisha L. Andrew教授は、Phyjamaが「睡眠障害に苦しむ多くの高齢者をモニターするのに役立つだろう」と考える。パジャマの着用を忘れることはないし、スマートウォッチのようなウェアラブルデバイスが苦手な人にも受け入れられる可能性があるとしている。

さらに「スマートウォッチはどんな姿勢で寝ているのか、その姿勢が睡眠の質に影響しているのかどうかは教えてくれない。しかし、Phyjamaはそれができる」と、その利点を強調している。

関連リンク

Research Team Introduces ‘Phyjama,’ a Physiological Sensing Pajama, at International Wearable Technologies Conference

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