レンズ不要の極薄透明フィルムへのチェンジング印刷技術を開発――微細線と高精度位置合わせ技術を活用 凸版印刷

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凸版印刷は2020年2月26日、微細線を用いた極薄透明フィルムへのチェンジング印刷技術を確立したと発表した。マイクロメートル(μm)単位の微細印刷技術と、高精度な位置合わせ技術を用いている。

今回開発したチェンジング印刷技術は、見る角度によって印刷物の色や絵柄が変化する印刷技術で、微細印刷技術をもとに、基材表裏(両面)に高精度な位置合わせ技術で微細線を印刷する。同技術によって、印刷のみで極薄透明フィルム上に形成できるレンズ不要のチェンジング印刷ができる。

微細線によるチェンジング印刷技術では、シアン(C 青)、マゼンタ(M 赤紫)、グリーン(G 緑)、ブラック(K 黒)の4色のカラーインキを高精度な位置合わせで、基材の表裏に印刷できる。直線、曲線、文字やマークなど様々なパターンを形成できるという。

これまでのチェンジング印刷は、印刷線幅に応じた基材の厚さが必要だったが、今回開発した技術は、色の重なり方の違いによって視認の変化を作り出し、レンズを使わずに非常に薄い基材のみでチェンジング効果が得られる。厚さ50μmの透明フィルム基材の表側に線幅20μmで印刷したシアン、マゼンタ、グリーンを配置、裏側に表側のシアンとマゼンタに重なる部分にのみブラックを位置合わせして印刷した場合、表側から見るとブラックと重なり合った色は視認されず、グリーンのみを視認できる。

① 真上から見た場合、② 斜めから見た場合、③ 斜めから見た場合

また、従来のチェンジング印刷では、細線印刷ができず(画素数が少ない)、光路が必要なため基材も薄くできなかったが、同技術では細線印刷(画素数を多くできる)ができ、光路差を短くすることができるため基材を薄化できるという。

左:従来、右:今回開発した技術

これまでプリンテッドエレクトロニクス分野で培ってきた導電性材料と融合することで、意匠性を持たせたエレクトロニクス商材などに展開できる。今後、同技術を活用し、偽造防止や真贋判定などのセキュリティ分野、導電性インキを使った高精度/高精細な印刷が求められるエレクトロニクス分野などに向けて製品を開発していく。

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