テレプレゼンスロボットを使ったオンライン受講は対面授業に近い感覚を与えるという研究結果

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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、アバターロボットを活用したオンライン卒業式が日本でも話題になった。このように、ロボットとビデオ通話システムや遠隔操作技術を融合した「テレプレゼンスロボット」の活用は、教育現場においても、利用者の居住地や健康状態などに左右されずに学習機会を得られるとして注目されている。

米オレゴン州立大学の研究チームは、学生が遠隔学習をする場合、ライブ配信や録画動画といったツールよりもテレプレゼンスロボットを利用した方が、より授業に没入感を得られるという研究結果を発表した。詳細は、2020年2月3日付で『IEEE Robotics and Automation Letters』に掲載されている。

研究チームは、18名の学生と4クラスの教師を対象に、対面授業、リモートツールなどを利用した遠隔授業、可動式テレプレゼンスロボットを介した授業による効果の違いを調査した。

2週間の講義を通して、対面授業は他の方法と比べて学習のしやすさは劣るが、より社会的で個別に表現が可能で、存在しているという実感と意思疎通能力もより強いと評価された。好きな参加方法を1つ選ぶならどれを選ぶかという問いには、学生の中で分かれる結果となり、9人が対面授業、8人が遠隔授業、1人がテレプレゼンスロボットを選んだ。一方、教師たちは、全員、対面授業を選んでいた。

しかし、教師たちは、遠隔授業用のツールよりは学生の表情などが分かりやすいテレプレゼンスロボットの方が良いと感じており、学生たちもテレプレゼンスロボットの方が、対面授業のように参加している感覚が強く、魅力的で自己表現しやすいと感じていたと分析している。

「遠隔学習の場合、仲間から得られるメリットを逃しやすい。学習中の効果的な社会的相互交流は、より良い批判的思考と長期的な情報保持につながる」と、調査を率いたNaomi Fitter助教授は指摘する。ロボットを介して講義を受けた学生は、講義中に質問をしたり、休憩時間に動き回って友人や教師と話をしたりしていたという。

調査後のインタビューで、学生たちはロボットについておおむね好意的なコメントをしていたが、「画面上で内容をちゃんと読めないときがあった」、「自分の話している声がどのくらいの大きさか分からなかった」といった欠点も指摘した。Fitter助教授は、人々を結びつける技術の使い方を理解することが今後重要になるだろうと述べている。

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