AI操縦のジェット訓練機、対空戦での戦術的な能力をテスト

米Lockheed Martinの先進開発計画のための一部門であるSkunk Worksは、2024年6月に米アイオワ大学の研究所Operator Performance Laboratory (OPL)と共同で、人工知能(AI)が操縦するジェット訓練機による戦術的な飛行テストを実施したと発表した。

飛行テストにはOPLのジェット訓練機「L-29 Delfin」を用い、空対空の迎撃シナリオのもと、AIがL-29の方位、速度、高度をコントロールし、戦術訓練を実施した。

飛行テストでは仮想敵に対し、攻勢および防勢のシナリオで、コンピューター上でのシミュレーションから現実世界へ舞台を移し、テストの目標を達成した。

標準的な接近戦、視覚外の遭遇戦、ミサイル支援、ミサイル迎撃など8種類のケースをテストし、AIは現実世界で有効に機能。OPLのTom Schnell教授は「別々の要素を統合したL-29は新しい能力を示し、シミュレーションよりもむしろ実際のフライトの方がパフォーマンスは高かった」と評価した。

Lockheed Martinは空対空ミッションにAIを活用すべく広範な取り組みを進めており、2024年のうちにさらに複雑な飛行テストを計画しているという。

関連情報

Skunk Works® Demonstrates AI for Air-to-Air Tactical Intercepts – Jun 5, 2024

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