産業で排出される二酸化炭素を有用な化学燃料合成ガスに変換する手法を開発

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ニューサウスウェールズ大学(UNSW)の研究チームは、二酸化炭素(CO2)を燃料やプラスチックの素材である合成ガスに変化する方法を開発した。研究成果の詳細は、『Advanced Energy Materials』誌に2020年6月10日付で掲載されている。

研究グループは、噴霧火炎法と呼ばれる技術により、2000℃の直火を用いて酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子を合成した。このナノZnOは、CO2から合成ガスを生成する還元反応の触媒として機能するもので、得られる合成ガスは水素(H2)と一酸化炭素(CO)の混合気体であり、合成ディーゼル、メタノールなどアルコール類、プラスチックなどの原料として用いられる。

今回開発した技術は、産業界で排出されるCO2を有用な化学原料に変換するために使用可能だ。また従来の手法より、はるかに安価で、目的とする重工業の要件に合わせた拡張性が高い。UNSW化学工学部のRahman Daiyan博士は、「大量のCO2を排出する石炭火力発電所、ガス発電所、天然ガス鉱山などにおいて、発電後にこの技術を組み込むことで、排出CO2を産業界にとって価値のあるものに変換できる」と述べている。

Daiyan博士らは、すでに汚染物質を含むCO2を試験するための電解槽を作っている。今すぐに発電所から排出されるCO2を全て変換できるわけではないが、より環境に優しい経済への重要な一歩になる可能性がある。

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Uncovering Atomic‐Scale Stability and Reactivity in Engineered Zinc Oxide Electrocatalysts for Controllable Syngas Production

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