人工光合成によるギ酸の合成に成功――外部からの電気エネルギーなしにCO2を変換 GSアライアンス

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GSアライアンスは2020年11月17日、CO2や水、太陽光などの光エネルギーを用いて、燃料や化学物質の中間体原料となり得るギ酸を人工光合成により合成したと発表した。酸化物と金属錯体を複合化させた同社独自の触媒を採用しており、外部からの電気エネルギーなしの人工光合成に成功している。

同社では、合成されたギ酸を水素貯蔵の手段としても活用できるとしている。水素は宇宙で最も小さい元素であり、特に気体の水素の貯蔵が困難で、コスト高に繋がっている。ギ酸は、必要な際に水素に変換して、燃料電池により電気エネルギーとすることができる。強酸であり取り扱いに注意を要するものの、液体であるため水素と比較して貯蔵が容易で、実用化のハードルを下げることができる。また、水素ではなく、ギ酸を直接燃料電池の燃料とする研究開発も進められている。

さらに、火星は大気の約96%がCO2であり、水も氷の状態で極冠や地下に豊富に存在するとみられているため、今回の人工光合成は火星でも利用できる可能性がある。人工光合成は副産物として酸素を発生させるため、居住区の人工大気に活用できる可能性もある。

温室効果ガスであるCO2と水を有機物に変換できる人工光合成は、環境問題の観点から近年注目されている。同社は今後、同社の量子ドットや金属有機構造体などの他の先端材料などと組み合わせることで、人工光合成のさらなる効率の向上を目指す。

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