広帯域かつ高性能な量子光源を開発――室温動作が可能な汎用光量子コンピュータチップの実用化に寄与  NTTと東大

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日本電信電話(以下、NTT)は2020年3月30日、東京大学と共同で、広帯域かつ高性能な量子光源(スクィーズド光源)を開発したと発表した。量子もつれを生成することが可能なスクィーズド光は、将来実用化が期待される室温動作が可能な汎用光量子コンピュータチップに必要とされる。

NTTおよび東京大学は今回、NTTが研究開発を進めてきた非線形光学結晶デバイス(周期分極反転ニオブ酸リチウム導波路)を用いることで、量子ノイズ圧縮率75%を達成した。この値は、任意の量子計算を実行できる量子もつれ(2次元クラスター状態)の生成に必要となる65%を超える値である。また作製した光源からは、およそ2THz(テラヘルツ)以上のスクィーズド光が生成されていることも確認された。東京大学の有する高精度な光制御・受光技術が、スクィーズド光の測定に用いられている。

同光源の広帯域性により、飛行する光量子ビットの長さを300μm以下に短縮でき、光チップ内での操作が可能となる。また、同時に光コンピュータ自身のクロック周波数を上げることが可能となり、高速な量子計算に繋がることが期待される。さらに、大規模な量子もつれ状態の生成に十分なノイズ圧縮率も兼ね備えた。

NTTは今後、今回のスクィーズド光を活用して、従来以上の大規模量子もつれ状態の生成や汎用量子コンピュータ実現に向けた各種光量子操作を実証する。また、同社が培った光集積デバイス技術を活用し、小型の光チップ上での光量子コンピュータの実用化に向けて技術開発を進める。

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