ディスプレイTFT配線用黒化膜スパッタリングターゲット「DIABLA」、従来以下の可視光反射率を実現 三菱マテリアル

三菱マテリアルは2020年12月23日、ディスプレイTFT配線用黒化膜スパッタリングターゲット「DIABLA(ディアブラ)」を開発し、量産を開始したと発表した。

スパッタリングターゲットは、対象とする電子基板に原子レベルで合金や金属酸化物などの物質を付着させ、薄い膜を形成するための電子材料だ。その一つである黒化膜用スパッタリングターゲットは、有機ELや液晶パネルのTFT配線上への成膜によって配線を黒化し、TFT配線の可視光反射率を下げる(低反射化)ために使われている。

DIABLAは、配線上への成膜後に可視光を低反射化で、従来製品と比べて低反射化が可能となる。また、反応性ガスが不要でDCスパッタ可能であり、従来製品と比べて大型基板での膜の均質性に貢献する。

さらに、成膜後に配線と一括でエッチング加工することが可能だ。材料を既存エッチング工程に合わせて調整することで、既存工程を変更せずに配線と一括でエッチングできるという。

加えて、水やアルカリに対する耐性を持ち、高い耐熱性も保有しているため、TFT配線加工工程で膜の特性が変化することがない。

従来製品とDIABLAの反射率の違い

三菱マテリアルは現在、各種ディスプレイTFTの製造工程に高い親和性を持つDIABLAを展開しているが、今後もユーザーの要望に合わせてラインアップの拡充を図っていくとしている。

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