電気自動車の航続距離を飛躍的に延ばすレンジエクステンダー「MiTRE(マイター)」

イギリスのDelta Motorsport(以下「Delta」)は、EV用航続距離延長装置(レンジエクステンダー)を開発し、9月14〜15日に開催された低炭素自動車イベント「LCV2016」で発表した。

「MiTRE(マイター)」と名付けられたこの装置は、ターボチャージャーに似た構造の小型ガスタービン発電システムだ。走行中にEVのバッテリを充電し、航続距離を延長することができる。専用のガスタービンを用いることで、レシプロエンジンを使ったシステムに比べて小型軽量な上、燃料消費や排気ガス排出量が少ないという。

Deltaは2005年の設立。当初はモータースポーツ分野のコンサルティングを行なっていたが、2009年から政府の支援を受けEV車の開発を手がけている。Engineering DirectorのNick Carpenter氏は、これまでのEV開発過程でバッテリ容量に制約される航続距離や充電時間の長さといった課題に直面し、これがMiTRE開発のきっかけとなったと述べている。

Deltaは出力17KWのMiTREプロトタイプを2基制作し、そのうちひとつを自社のEVモデル「Delta E-4 Coupe」に搭載して開発を続ける。E-4は、英国政府技術戦略委員会の超省エネルギー車開発計画の支援を受けて開発されたEVで、最小のエネルギー消費で最大の航続距離を達成することを目指しているという。

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