米Faraday Futureは1月3日、ラスベガスで開催されたCESに向け、開発を進めていた初の量産EV「FF 91(ナインワン)」を公開した。同社は昨年のCES2016で、EVのコンセプトスポーツカー「FFZero1」を出展している。
エアロダイナミクスを追及したFF 91のボディは、全長5.25m、全幅2.3m、全高1.6m、ホイルベースは3.2mとかなりワイドなSUVクラスのサイズだ。AWDを採用したパワートレインはマルチモータで、後輪のトルクベクタリングをリアルタイムに行うことにより、安定した走行を実現するという。最高出力は783kw(1050HP)、0-100km/hが2.39秒と、ライバルとなるTesla Model S P100Dを上回る加速性能をうたっている。
LG Chemと共同開発したバッテリの容量は130kWhと高密度大容量を実現。航続距離は378mile(約605km:EPA走行モード)というから、1回の充電で東京から大阪まで走ってまだ余裕があることになる。
内装にも様々な工夫が凝らされている。特にルーフとウィンドウにはPDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal – 高分子分散型液晶)ガラスを使い、手で触れただけで透明な状態から瞬時に遮蔽状態することができる。
そのほか、自動運転時にボンネットから潜望鏡のようにせり上がる3D LiDAR、タッチセンサや顔認証技術を利用したインテリジェントキー、クルマから降りてスマートフォンから指示するだけで空いた駐車場所を探して停めるオートパーキングなど先進機能満載のFF 91だが、生産開始は2018年の予定だという。現在、予約金5000ドルでの先行予約を募っている。