入曽精密と微細切削加工研究所は2016年12月12日、コンピューター制御の汎用工作機械(マシニングセンター)を用い、一辺100μm角の金属製のサイコロを制作したと発表した。
1mm以下の極小サイズ部品は、電子ビームや3Dプリンター技術などで制作されてきた。しかしこれらの技術では、素材の制約や耐久性の面で製品化には問題があった。一方、切削加工技術は、自動車や航空機の部品製造で広く用いられ、また素材についても金属、非鉄金属、樹脂など幅広く対応できる。
今回発表された100μm角のサイコロ製造では、刃先の半径が10μmの切削工具を0.1μmの制御で使用。一般的に入手可能な機材を用い、常温常圧下で制作に成功した。
同社は、この技術の活用により、医療器具分野や微小電気機械システム(MEMS)、スマートフォンなどの高密度化に貢献できるとしている。