実装面積を90%削減できる高電圧モニターICの量産開始――1000V高電圧を高精度で検出可能 新日本無線

新日本無線は2021年2月4日、DC1000Vの電圧を検出し、高精度で出力できる「NJU7890」の量産を開始したと発表した。小型パッケージに搭載することで、実装面積を大幅に削減している。サンプル価格は500円。

ハイブリッド車や電気自動車などの環境対応車に欠かせないインバーターやバッテリーは小型/高機能化を求められている。その中で、電圧モニターブロックは複数の検出抵抗やオペアンプなどのディスクリートで構成され、ECUサイズに対する高電圧回路の占有面積増大をはじめ、ディスクリート構成による減衰率の精度悪化などが課題だ。

NJU7890は、30MΩの高入力抵抗と高精度アンプを1パッケージに内蔵し、抵抗マッチング精度を高精度化させた。NJU7890に直接1000Vまでの電圧を印加でき、さらに、減衰率の精度をTa=-40 to +125℃全温度範囲で従来比10分の1に抑え、減衰率±1%を達成した。これにより、高精度の電圧モニターを行え、より効率的に電気エネルギーを制御できる。

1000Vに対する沿面距離を確保した小型パッケージPMAP11に、NJU7890は搭載された。PMAP11は、4隅のコーナー端子拡大により実装強度2000サイクル以上の実力を持ったリードレスパッケージだ。ウェッタブルフランク構造によってECU搭載時のはんだ接合部の外観検査を行えるほか、帰還抵抗など全て内蔵しているため外付け部品は不要だ。

PMAP11のサイズは8.1×8.1×1.8mm。新日本無線によると、NJU7890は、車載ECUで求められる小型/軽量化に対応すべく、信頼性レベルを確保しつつ安全/安心に提供できるパッケージPMAP11に搭載したため、実装面積を従来のディクリート回路構成より90%削減できるという。

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