- 2021-3-14
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Bloon, Blur Origin, Jose Mariano Lopez-Urdiales, SpeceX, Zero 2 Infinity, ヘリウム気球
スペインのZero 2 Infinityは、ヘリウム気球を使って乗客を宇宙へと運ぶビジネスを展開する計画を進めている。乗客は飛行カプセル「Bloon」に乗って成層圏まで上昇し、地球の壮大な景色を楽しめるようだ。
Zero 2 InfinityはJose Mariano Lopez-Urdiales氏が率いる会社で、数十年にわたってヘリウム気球で成層圏へ到達する開発研究を進めてきている。同社公式サイトによると、飛行カプセルBloonには乗客4名に加え、2名のパイロットが乗り込む。総飛行時間は約5時間で、上昇時間は1時間半、地球の景色を楽しむクルーズに2時間、下降時間は1時間かかるとされている。
公開されている動画の打ち上げから着陸までの様子を見ると、成層圏への旅はとても穏やかなようだ。下降する際は気球からBloonを切り離し、パラシュートを使ってBloonはゆるやかに下降していく。打ち上げ場所から300km以内の事前に想定した場所に着陸し、着陸時はBloon底面のエアバッグが膨らむ仕組みになっている。Bloonによるクルーズ料金は一人当たり11万ユーロ(約1400万円)だという。SpeceXやBlur Originに比べ格安だと話題を呼んでいる。
Zero 2 Infinityは、2012年にヒューマノイドロボットを乗せて打ち上げテスト飛行を行い、高度32kmまで上昇することに成功している。記事執筆時点では、一般向けにサービスを開始する時期の詳細は明らかにされていないが、2021年後半に専門家によるテスト飛行を実施する計画があるようだ。