高速でも発振しない20MHz CMOSオペアンプ「NJU77582」の量産を開始――業界最高水準の低ノイズ化を実現 新日本無線

新日本無線は2021年3月15日、1000pFの負荷容量でも発振しない、低ノイズ20MHz高速CMOSオペアンプ「NJU77582」の量産を開始したと発表した。

同オペアンプは、新たな回路技術「Enhanced C-Drive」を採用することで、従来高速オペアンプの欠点とされてきた発振しやすい特性を克服した。1000pFの負荷容量で発振せず安定して動作。これまで発振対策に必要だった配線や部品が不要になることで配線パターンの自由度向上や機器の小型化が可能になる。

新規回路技術「Enhanced C-Drive」

また、高速オペアンプで重要になるノイズ対策では、入力換算雑音電圧6nV/√Hzの低ノイズ化を実現。同社によると20MHzのCMOSオペアンプでは業界最高水準になるという。

さらに、電源オフ時の入力信号をオペアンプ内に通さないことで後段の機器も保護する入力トレラント機能を搭載しており、機器の安全性も向上する。

用途としては、センサー信号の増幅回路やケーブルドライバー、フィルター回路、高速ADコンバーターの前段アンプ、フォトダイオードアンプなどでの使用を想定している。

動作電圧は2.7~5.5Vで消費電流が2.3mA typ.、動作温度-55~125℃。 2回路モデルの一部が量産開始しており、その他1回路モデルおよび2回路の一部が量産のための開発を進めている段階だ。

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