- 2021-6-6
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- Apple, Apple Hearing Study, Apple Watch, iPhone, 世界保健機関(WHO), 国際耳の日, 聴覚障害, 難聴ケア
3月3日は世界保健機関(WHO)が制定した「国際耳の日」だ。そこで難聴ケアなどの啓蒙活動が大々的に展開されている。WHOは、2050年までに世界で7億人を超える人々が深刻な難聴に直面すると見込んでいる。
米Appleは、2021年3月に研究用アプリを使って集めたデータを分析した聴覚研究「Apple Hearing Study」の結果を公表した。同研究では、Apple WatchとiPhoneを介して参加者の聴覚ヘルスデータを収集。前例のない規模で聴覚調査を展開した。
研究結果によれば参加者の25%は、環境音の1日平均暴露量がWHOの定める限度よりも高かった。ヘッドホンの音量に関しては、10人に1人の割合で1週間平均暴露量がWHOの定める限度よりも高かったという。
また参加者の20%がWHO基準では難聴にあたり、10%に関しては騒音暴露による難聴だった。ただし専門家により難聴の診断を受けているのは、参加者の約10%にとどまっていた。
さらに参加者の25%は週に複数回耳鳴りを経験しており、これは聴覚障害の兆候の可能性があるということだ。
Appleは騒音暴露を避けるための対策として、Apple Watchのノイズアプリを活用して環境音の騒音レベルをチェックする、iPhoneのヘルスケアアプリを利用する、ヘッドホン音量が限度を超えたときに通知する――といった方法を提案している。