アメリカ・ボストンを拠点とするベンチャーのREGENTは、海面上数メートルを290km/hで超低空飛行する電気式の「シーグライダー」を開発中であると発表した。同社は、将来シーグライダーが、沿岸都市間の移動手段として最良の選択肢になると見込んでいる。
シーグライダーは、飛行機の高速性とボートの低コスト性を併せ持っている。また、既存の港湾施設を利用することができることも利点だ。出港時は低速で離岸し、外洋に達したところで離陸して水面から翼幅の範囲内の高度で高速(70~290km/h)に加速。冗長化された最新のナビゲーションとコントロールシステムによって、低高度で安全な飛行を実現している。
シーグライダーは地面効果翼機に分類される。一般的に地面効果翼機は地面(水面)効果による揚力を利用する。そのため、通常の航空機よりも燃費がよく、多くの旅客や貨物を輸送できる。シーグライダーの運営コストは旅客機の半分で航続距離は800kmだという。
REGENTは既に投資会社等から900万ドルの資金を調達しており、2025年には実用化する予定だ。