米軍、スクラムジェットエンジンによる極超音速巡航ミサイルのテストに成功

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)は2021年9月27日、極超音速巡航ミサイル技術の根幹を成す「極超音速空気吸い込み式兵器コンセプト(HAWC)」の飛行試験に成功したと発表した。

HAWCは、DARPAとアメリカ空軍(USAF)が共同し、空中発射極超音速巡航ミサイルの重要技術を開発、実証するプログラム。極超音速飛行の効率的飛行を可能にする機体構造、炭化水素を燃料とするスクラムジェットによる安定した極超音速巡航飛行、熱応力への対処法などに主眼が置かれている。スクラムジェットは、空気取入口に生じた衝撃波で空気を圧縮、その圧縮された超音速の空気に燃料を噴射、燃焼させて推進力を得るエンジンだ。

飛行試験は、HAWC飛翔体の自由落下という形で行われた。Raytheon Technologies製のミサイルは、航空機から放出された数秒後に米Northrop Grummanのスクラムジェットエンジンを始動。エンジンは炭化水素燃料と混合された流入空気を圧縮し、高速で移動する混合気流に点火してマッハ5を超える速度で飛行した。

ミッションの目標は、飛翔体の結合/解放シーケンス、発射機からの安全な分離、ブースターの点火と加速、ブースターの分離/エンジンの点火および巡航で、DARPAは全ての主要なテスト目的が達成されたとしている。

DARPA戦術局のHAWCプログラムマネージャー、Andrew “Tippy” Knoedler氏は、「HAWCの自由落下試験の成功により、極超音速巡航ミサイルが戦闘機の非常に効果的なツールとなり得ることが実証された」と述べている。

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DARPA’S Hypersonic Air-breathing Weapon Concept (HAWC) Achieves Successful Flight

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