SiCモジュール向けパッケージを小型/高信頼化する技術を開発――銀焼結による接合を採用 東芝デバイス&ストレージ

東芝デバイス&ストレージは2021年5月10日、信頼性向上と小型化が可能なシリコンカーバイド(SiC)モジュール向けパッケージ技術を開発したと発表した。

同社によるとSiCは、従来のシリコンより高耐圧、低損失化が可能なパワーデバイス用新素材として期待されており、その普及には信頼性向上が課題となっている。中でも鉄道向けインバーターなどの高耐圧用途のモジュール製品では、半導体チップに加えてパッケージの信頼性も重要になってくるという。

今回開発したパッケージ技術の特徴は、銀焼結による接合を採用していることだ。同方法を用いることで、従来のはんだによる接合と比較して長期間使用しても劣化しない。また、熱抵抗も小さくなるためにパッケージ内部に熱がこもりにくくなり、チップ同士を近づけることでパッケージ面積を抑えることができる。

同技術によって同社従来品と比較してパッケージ面積を約20%削減。また、パワーサイクル試験の結果、従来品より信頼性を約2倍向上することができた。

同社では同技術を採用した製品を、2021年5月下旬から量産する予定だ。

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