「ささやきの回廊」の電磁波バージョン――ドローン向けに新たなワイヤレス給電技術を開発

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Electric Skyは2021年12月7日、飛行中のUAV(ドローン)にワイヤレス給電するため、「Whisper Beam」技術を搭載した送信機を製造開始したと発表した。このプロジェクトは、アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)から資金提供を受けており、実証機の構築とテストを行う。

従来のドローン向けワイヤレス給電で使っているレーザーやマイクロ波は、発信機から波及する間に減衰して強度が弱くなる。それに対してWhisper Beam技術は、弱い電波を発信しても受信機に近づけば電波強度が高くなるという。

「Whisper Beam技術は、小声が遠くまで聞こえる“ささやきの回廊(Whispering Gallery)”の電磁波バージョンだ」とCEOのRobert Millman氏は語る。「ささやきの回廊では、回廊内にいる聞き手は反対側にいる人のささやき声が聞こえるが、回廊内の他の人は、だれもそれを聞くことができない。たとえ聞き手と話し手の間に立っていたとしても、(回廊で反射した音が集まる聞き手の場所以外では)音が小さすぎて聞き取れないからだ」とMillman氏。この技術を使えば、電波は受信機側で自己集束し、UAVは天候に関わらずkWレベルの電力を得ることができる。また、送信機のコストと受信機のサイズも削減可能だ。

さらに、電動飛行機のタイプも選ばず、バッテリーにも水素燃料電池にも対応できるとしている。「Whisper Beam技術は、離陸時や上昇時など大電力を必要とする場面で特に有効だ」と同技術を発明したJeff Greason氏は語る。

Electric SkyはDARPAの中小企業革新研究プログラムの下、ドローン群への給電方法として、新しいワイヤレスシステムを適応できるかどうか検討する。まずは実験室レベルの短距離動作を確認し、より高出力、長距離のワイヤレス給電システムを開発する予定だ。

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Electric Sky Developing New Self-Focusing Beam With DARPA Funding
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