ボルボ、次世代EV生産に「メガキャスティング」を採用

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メガキャスティングは、巨大な高圧ダイキャストマシンを用いて、複雑な構造の車体部品を単一の大型アルミ鋳造品として1工程で製造できる。

ボルボは次世代のEV生産に向けて、主力工場に100億クローナ(約1200億円)の設備投資を実施、先進的かつ持続可能な生産技術と生産プロセスを導入すると発表した。主な内容は、アルミ製車体部品のメガキャスティングおよび新しいバッテリー組立てラインの導入、塗装および最終組立てラインの更新だ。特に、米テスラが先行しているメガキャスティングの導入は、EVにとって重要な車体軽量化を促進して航続距離拡大と燃費向上をもたらし、車体生産コストを大幅に低減する重要技術と期待している。

自動車の本格的な軽量化のために、鉄鋼材料に代えてアルミ合金を採用する場合がある。フロア構造やアンダーボディなどは、従来100個オーダーのアルミ製小型部品を組み合わせて製造するのが一般的だ。これに対してメガキャスティングは、巨大な高圧ダイキャストマシンを用いて、複雑な構造の車体部品を単一の大型アルミ鋳造品として、1度の工程で製造する技術だ。単一部品化することにより軽量化を実現できるとともに、複雑な製造プロセスを簡素化して低コスト化が可能だ。

テスラは、2020年にイタリアの大手鋳造機械メーカーIDRAの6000トン級高圧ダイキャストマシンを導入し、車体後部のアンダーボディの一体鋳造を開始した。アルミダイキャストは、これまでもエンジンシリンダーブロック等の製造に用いられてきたが、従来のダイキャストマシンは大きくても4000トン級、製造できる部品重量は最大40kg程度だったが、IDRAのマシンは長さ約20m高さ約5mと巨大で、最大100kgの部品を鋳造できる。

ボルボは、2030年までに生産自動車の全てをEVとする将来構想を掲げ、それに向けた先進技術導入および生産プロセスの抜本的な革新を目指して、大規模な設備投資を計画している。メガキャスティングは重要な技術の1つであり、フロア構造の主要部品を単一のアルミ製部品として鋳造し、車体軽量化や航続距離拡大と燃費向上を実現する。

加えて室内およびトランクルームの利用可能な空間の最適設計が可能になり、自動車の汎用性と機能性を向上することも期待している。更に、従来の極めて複雑な製造プロセスを簡素化し、生産および物流に関するコストを低減するとともに、サプライチェーンのネットワークを通して、環境負荷も削減できるとしている。

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