世界最小のバンケル・ロータリーエンジン、最高回転数3万rpmを記録

Warped Perception/YouTube

YouTubeチャンネルWarped Perceptionが、世界最小のバンケル・ロータリーエンジン「RS-S100」を紹介し、最高回転数が3万rpmに到達した動画を公開した。RS-S100は、中国の深センに工場を構え、ミニチュアエンジンの設計から研究開発、生産まで行っているToyan Engineが開発したものだ。

RS-S100は世界最小とうたわれるだけあって、手のひらサイズというよりも手のひらの半分にも満たないほどに小さく、動画内では、排気量はたったの2.4ccだと説明されている。

バンケル・ロータリーエンジンは、一般的なピストン式のレシプロエンジンとは違い、だ円形のハウジングの中で三角形のローターを回転させることで圧縮/爆発/排気/吸気を行う。トルクが均一で振動が少なく、軽量で小型化しやすいため、搭載位置の自由度が高くなるが、熱効率が低く、摩擦によるエネルギー損失が大きいことが難点だ。

動画では、部品を分解して中のローターを確認している。シンプルな構造になっており、大きな部品はリア、フロント、センターのハウジングのみ。ハウジングを取り外すと、親指の先程度の大きさの小さなローターが確認できる。

さらに、RS-S100のローターがどれほど小さいのか、マツダの13B型ロータリーエンジンと比較しているが、RS-S100のほうはまるでミニチュアモデルのように小さい。

実際にRS-S100を動かすと、動画撮影時にはタコメーターで最高3万rpmを記録した。まだ改良の余地はあるようだが、動画の概要説明には「エンジンや機械がこれほど小さくなると、安定動作する機械に必要とされる厳しい公差を維持することが非常に難しくなりますが、驚いたことにこのエンジンは非常によく動きました」と記されている。

RS-100を販売している中国のオンラインショップEnginediyの製品紹介ページによると、RS-S100のスペックは、回転速度が3000~1万6500rpm、圧縮比8.2、最高出力0.72PS/1万4800rpm、重量415gと記載されている。

関連リンク

Worlds Smallest Rotary Engine (30,000 RPM)
Toyan Engine & Parts

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