運搬専用の自動航行型産業用無人ヘリコプターを開発―― 有効積載量最大50kgを実現ヤマハ発動機

ヤマハ発動機は2022年8月22日、自動航行型の産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」をベースにした運搬専用機を開発したと発表した。

産業用無人ヘリコプターは、送電線などのインフラ点検をはじめ、測量や観測、撮影、警備などの領域で活用が広まっており、特に物流領域におけるソリューションとしての期待が高まっている。同社では、これまで電力会社からの業務委託や航空会社との協働によって、資材搬送や産品／荷物の配送などの社会実装に向けた取り組みを進めてきた。

今回開発した新型のFAZER R G2は、新たに設計した大型メインローターを採用。従来の半径1.56mから同1.8mにローターを大型化すると共に、冷却性を向上させる形状変更を加えた。これによりペイロード（有効積載量）で10kg向上相当の推進力が向上した。さらに、燃料タンク容量の最適化や軽量カメラ、リチウムイオンバッテリーの採用によって、従来モデルよりも合計で15kg分のペイロードを増やし、ペイロードを最大50kgとした。

「FAZER R G2」による航空搬送の様子（写真の機体は従来モデル）

機体サイズは3908×734×1226mmで、メインローター直径が3600mm、テールローター直径が550mm。原動機は水冷4ストロークOHV2バルブ／水平対向2気筒で総排気量390cm³。操縦用周波数は、73MHz（マニュアル操縦）、2.4GHz（自動操縦）。制御システムは同社独自システム（YACS II、FMS4他）を採用している。

なお、FAZER R G2の運搬専用機は、9月1日（木）、2日（金）に神戸国際展示場で開催される「第1回ドローンサミット」に展示される。

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