- 2022-8-25
- 化学・素材系, 製品ニュース
- 3Dプリンター, トレパールPA6, パウダーベッド方式3Dプリンター, ポリアミド12, ポリアミド粒子化技術, 東レ, 真球ポリアミド粒子
東レは2022年8月23日、高強度、高耐熱性、高い表面平滑性を有する3Dプリンター向け真球ポリアミド6粒子「トレパールPA6」の量産体制を確立し、販売を開始したと発表した。2025年度に現有設備がフル稼働する見通しとなっており、事業拡大を図っていく。
トレパールPA6は、高融点なポリアミド6に独自のポリアミド粒子化技術を適用した世界初の真球ポリアミド6粒子となる。原料に金属粒子や樹脂粒子を使用し、高い寸法精度で効率良く造形できるパウダーベッド方式3Dプリンターに対応。面粗度を改善してほしい、より厳しい条件下で強度や耐熱性の高い素材を使用したいというニーズに応える。
高強度、高耐熱、高い表面平滑性を有し、複雑で精密な形状の造形物の3Dプリンティングに対応。研磨などの後加工工程も削減できる。強化剤のガラスファイバーを配合しても、粒子が真球のため、3Dプリンティングに要求される流動性を確保。優れた表面平滑性を維持しながら、高い剛性、強度、耐熱性を両立した造形ができる。
また、3Dプリンター事業を展開するアスペクトの3Dプリンター「RaFaEl/AM-E3(300HT、550HT)」にて適合認証を取得している。
3Dプリンター向け樹脂素材として、PPS樹脂パウダー「トレミルPPS」にトレパールPA6を加え、ラインアップを拡充する。同社は、自動車エンジン部品やハンドツールなどの用途を中心に、まずは試作品作製向けに提案を進め、将来的には実用部品向けの3Dプリンター市場への展開を目指す。