- 2022-10-13
- 製品ニュース, 電気・電子系
- APD, APDアレイ, CEATEC 2022, Gain Stabilized Si APD S16430-01CR, LiDAR, S16430-01C, SBG, TIA, セルフバイアスジェネレータ一体型APDアレイ, トランスインピーダンスアンプ, 光半導体素子, 浜松ホトニクス
浜松ホトニクスは2022年10月12日、セルフバイアスジェネレータ(SBG)を一体化した産業用LiDAR向けアバランシェ・フォトダイオード(APD)アレイ「Gain Stabilized(ゲイン スタビライズド) Si APD S16430-01CR」を開発したと発表した。LiDARモジュールメーカー向けに、サンプルの提供を10月末より開始し、量産を2023年4月に開始する。
S16430-01CRは、同一パッケージに、SBGと電流を電圧に変換する信号処理回路のトランスインピーダンスアンプ(TIA)を内蔵した16チャンネルの産業用LiDAR向けAPDアレイだ。
APDアレイは、LiDAR向けの光センサーでは主流となっているが、光の信号の増倍率を温度変化に応じて調整する必要があるため、同社は、独自の光半導体素子の製造技術を応用し、SBGを半導体基板上に高精度、高品質に形成する技術を確立した。
SBGをAPDアレイと一体化したことで、定電流源回路をSBGに接続するだけで増倍率を固定できるため、マイコンや温度センサーが必要ない。また、同一パッケージにTIAを内蔵。光センサーとしてS16430-01CRを組み込むことで、自動搬送車に搭載するLiDARモジュールを低コスト化できる。
TIAの設計も最適化しており、出力する信号の揺らぎを抑えながら、従来のTIA内蔵型APDアレイの3倍となる光パルス幅1nsに追従する応答速度まで高めている。また、検出距離と測定精度が、高速化により向上している。さらに、APDアレイとTIAの構造を工夫し、誤検出の原因となるクロストークの発生を抑えている。
なお、本製品は、同年10月18日(火)〜21日(金)まで幕張メッセで開催される「CEATEC 2022」に出展される。