ドイツ海軍、対ドローン用途の高エネルギーレーザー兵器の試験に成功

防衛関連企業の独Rheinmetall Waffe Munitionは2022年10月27日、ドイツ軍が実施した艦載レーザー兵器の実証試験のなかで、ドローンとの交戦に成功したと発表した。

ドイツ海軍が導入予定の「高エネルギーレーザー(HEL)システム」は、単体もしくは編隊で飛来するドローンの迎撃や、攻撃型高速艇との近接/超至近距離の交戦で特に有効だ。より高出力に設計すれば、同システムは誘導ミサイルや迫撃砲弾までも破壊するという。

完成したHELをドイツ軍のフリゲート艦Sachsenに搭載し、バルト海のPutlos主要訓練場付近で実験した結果、短距離と超短距離でのドローンとの交戦に成功した。

HELシステムの開発元は、独MBDA Deutschlandと前記のRheinmetall Waffe Munitionが参画する、高エネルギーレーザー海軍実証機の作業委員会「ARGE」だ。Rheinmetallの海軍向けデモ機のプロジェクトマネージャーであるThomas Baumgärtel博士は、今回の成果は両社の長年の技術開発の蓄積の成果だと説明した。さらに、これらの技術を短期間でシステムとして統合できたことを高く評価している。

HELシステムのテストは2023年半ばまで継続予定で、新たな実戦シナリオで実証機の能力を検証する。さらにその結果から、本格運用に向けた課題を明らかにする予定だ。

関連リンク

German Armed Forces conduct first operational tests of high-energy laser weapon against drones

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る