空気からpH9.2以上のアルカリ飲料水を作り出す「Kara Pure」――1日最大10リットルを生成

アメリカのスタートアップKara Waterが、空気から飲料水を生成するウォーターディスペンサー「Kara Pure」を開発した。同製品は、米ネバダ州ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES 2023」で、2022年4月~2023年4月に市場に初めて登場した製品の中で高い評価を得た製品に対して贈られるCES 2023 Innovation Awardを受賞した。

Kara Pureは、空気中の水分子に対して磁石のように自然に作用するデシカント技術により1日に最大10リットルのアルカリ飲料水の生成が可能だという。デシカント技術とは、空気中の水分を吸脱着して調節する技術だ。生成された水は貯水エリア内でインテリジェントに継続循環しており、常に浄化された状態で保管される。使用方法は至ってシンプルで、設置してコンセントに電源プラグを差し込むだけだ。温水、冷水、常温の水が利用できる。

水質にもこだわっており、最初に空気を取り込む際にフィルターを通して不純物を取り除いてから水を生成し、pH9.2以上という高アルカリ濃度に調整。7つの必須ミネラルを強化することで、潤いのある生活をサポートする。

また、生成された水は技術的観点から蒸留水といえるので、水の中にウイルスや細菌は存在しないはずだが、安全対策のためUVライトによる殺菌、カーボンフィルターやUVフィルターによる処理をしており、生成された水の純度は99.9999%だという。同社の公式サイトでは、空気中の湿気を取り出して水にするので、持続可能で地下水よりも安全だとうたっている。

Kara Pureのサイズは1070×400×220mm、空の状態での重量は32kg。対応電圧は110V/220Vで、消費電力は588ワットだ。

Kare Pureは、今回の受賞に先立ち、米「Time」誌が発表した2022年の発明品ベスト100である「THE BEST INVENTIONS OF 2022」にも選出されている。

関連情報

Kara Pure – Karawater
Innovation Award Honorees

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る