海面上を低空飛行する「シーグライダー」、試作機の飛行に成功

REGENT Craft/YouTube

海面上の数メートルを超低空飛行する電動の「シーグライダー」を開発中の米REGENTは、2022年9月15日、4分の1スケールの試作機でデモ飛行に成功したと発表した。

シーグライダーは「地面効果翼機」と分類され、浮遊、水中翼推進、飛行の3つの状態をとる。港湾施設から発進してボートのように航行し、港を出て速度を上げると機体が浮上して、水中翼船として航行する。その後、水中翼を格納して海面上の低空を飛行する。低空飛行は空力と運用効率の面で有利で、一般的な電動の航空機よりも運搬能力が高く、航続距離が長くなる。

REGENTのCEO兼共同設立者Billy Thalheimer氏によれば、シーグライダーの商用運行は、ニューヨーク、ハワイ、バルセロナ、東京ほか世界中の沿岸地域を予定する。これは、世界人口の約40%が沿岸地域で生活していることを念頭においたものだ。

今回のデモ飛行を同社は、シーグライダーの実現可能性を検証する最終ステップと位置付けていた。同社は次のステップとして、有人飛行試験に向けた翼幅約19.8mのフルスケールのプロトタイプを開発している。

シーグライダーの受注総額は、70億ドル(約1兆円)を超えている。2025年には最初の乗客が搭乗する予定だ。

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