MIT、芝でも泥でも砂の上でもサッカーができるロボット犬を開発

Credits:Photo: Mike Grimmett/MIT CSAIL

マサチューセッツ工科大学(MIT)の、Improbable Artificial Intelligence Labの研究者が、人間と同じ条件下でサッカーボールをドリブルできる、脚付きロボット「DribbleBot」を開発したと発表した。DribbleBotは、砂、砂利、泥、雪といった自然地形や、ボールの動きに対するさまざまな影響にも適応する。また、転んでも起き上がってドリブルを再開できるという。

サッカーをするロボットの研究はこれまでにもさかんに行われてきた。しかし、研究チームは、ドリブル中に脚を動かす方法を自動的に学習し、雪、砂利、砂、草、舗装道路などの地形に対応できるようにしたいと考えた。そこで、ロボットもボールも周囲の地形も全て自然界のデジタルツインであると想定した。また、4000バージョンのロボットを同時にシミュレーションすることで、1つのロボットでシミュレーションするよりも4000倍早くデータを収集した。

1人で歩く場合と比べて、サッカーボールをドリブルするということは、DribbleBotの動きや地形に、より多くの制約がある。ロボットは、ドリブルするためにボールに力を加えながら移動しなければならず、ボールには芝による抗力や傾斜による加速力が加わり、変化する軌道にも適応しなければならない。

MITの教授で、CSAILの主任研究員であり、Improbable AI Labの所長でもあるPulkit Agrawal氏は、「近年は、多くのロボットが車輪付きです。しかし、洪水や地震などの災害が起きたときに、ロボットが捜索救助プロセスで人間を支援することを想像してみてください。機械が地形を越えて移動する必要があります。脚付きロボットのアルゴリズムを開発する際の私たちの目標は、現在のロボットシステムの範囲を超えた、挑戦的で複雑な地形で自律性を提供することです」と述べた。

研究者たちは、DribbleBotの開発で得た教訓を、脚や腕を使ってさまざまな物体を迅速に移動させることにも適用していきたいと考えている。

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