航空機など向けの電動ターボコンプレッサを開発――出力が同社従来品比で3.5倍に IHI

IHIは2023年6月16日、航空機など向けの電動ターボコンプレッサを開発したと発表した。出力が同社従来品と比較して3.5倍となっており、同社発表によると世界最高レベルに達したという。

IHIは今回、ターボコンプレッサに内蔵するモータを高速化したほか、回転部分を軽量化した。また、大容量の空気浮上式ガス軸受を新たに開発している。

新たに開発した空気浮上式ガス軸受

これらを組み合わせて、大型の永久磁石モータのロータ(回転子)やコンプレッサのインペラー(羽根車)を空気浮上させることにより、高速回転が可能となった。

また、永久磁石モータのNS磁極を大幅に多極化し、磁石の利用効率を最大化した。高速回転による大出力化やモータの小径化が可能となっている。

さらに、IHIが独自に開発した高速インバーターを用いて回転時の発熱を抑制した。本インバーターは、70kWのモータの正弦波交流電力に対し、毎秒7万回以上の精密なデジタル制御を実現している。

同開発品は、小型旅客機向けの水素燃料電池推進システム、機内で用いる電力向けの燃料電池発電システム、現行機の後継機となる200人乗り中型旅客機の空調の省エネ化といった用途での採用を想定したものとなっている。

同社は今後も、航空機の電動化に向けた電動推進システムや航空機発電システムの水素転換に向けた開発を進め、2030年代の実用化を目指す。また、航空機システム全体の電動化、最適化も進める。

なお、今回の開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2020年度「航空機用先進システム実用化プロジェクト」の委託業務「次世代電動推進システム研究開発 電動ハイブリッドシステム」において進められた。

関連情報

軽量・小型で世界最高レベル出力の電動ターボコンプレッサを開発 ~空気軸受の独自開発により,航空機用燃料電池推進システムを実現~|2023年度|ニュース|株式会社IHI

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