OpenAIのCEOら、虹彩認証で人間とAIを区別するデジタルIDを本稼働――デジタル通貨も

Worldcoin Foundationは2023年7月24日、OpenAIのCEOである Sam Altman氏やTools for Humanity(TFH)のCEOであるAlex Blania氏らによって設立されたプロジェクト「Worldcoin」が本稼働したと発表した。

今日、「人であることの証明」は世界規模で未解決の問題であり、オンラインでの投票や大規模な価値の分配を困難にしている。また、ますます強力になるAIモデルによって、人間とボットを区別するのはさらに難しくなっている。

Worldcoinは、オンライン上でAIと人間を区別するためのデジタルID「World ID」を中心としたサービスを提供するものだ。World IDでは、ゼロ知識証明によってプライバシーを保護しながら、ある個人が人間であることと、唯一の存在であることを証明できる。すでに約220万人がWorld IDを取得している(2023年8月6日時点)。

World IDを取得するには、まずTFHが開発・運営する「World App」をダウンロード。そして、虹彩認証を使用した球形のカスタム・ハードウェア・デバイス「Orb」による認証を受ける必要がある。OrbはTFHが開発したもので、スマートフォンなどで使用されている虹彩認識の標準的なレベルと比較して1桁以上高い解像度を持ち、高品質の虹彩画像を記録し、高精度で人物を区別できる。また、セキュリティやプライバシー保護の観点においても、高いハードルを設定するように設計されており、不正行為対策は常に改良されている。

World IDを取得したユーザーは、「Worldcoin token(WLD)」と呼ばれるデジタル通貨が利用可能となる。さらに、法律が許す場所では、毎週一定額のWLDを請求することができる。これはユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)の一種だ。

Worldcoinの公式サイトでは、WLDのようなデジタルマネーは、盗まれたり偽造されたりしやすい現金よりも安全であり、WLDは最も広範な分散型デジタル資産となる可能性があるとしている。

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