米海運大手ら、大型風力推進セイルを装備した貨物船の運航を開始

穀物・海運大手の米Cargillは2023年8月21日、同社がチャーターする三菱商事の貨物船「Pyxis Ocean」が、大型風力推進セイル「WindWings」を装備して外洋に出航したと発表した。

英BAR Technologiesが設計し、ノルウェーのYara Marine Technologiesが製造する、WindWingsは高さ37.5mに及ぶ大型セイルだ。新しく製造された船舶の場合では平均で最大30%、1日1台当たりで1.5トンの燃料削減効果が見込まれ、海運業界の脱炭素化に向けEUが共同出資している。船舶への取り付けは今回が初めてで、Pyxis Oceanに2台のWindWingsが後付けされた。

Yara Marineによると、世界の船舶の51%を船齢9年までの既存船が占めており、海運業界では新しい船舶の開発だけでなく、既存船へのソリューション提供が求められている。今回のケースは既存船への取り付けの好例であり、今後、数カ月間にわたり、性能評価をしていくとしている。

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