気候変動対策のスタートアップ、二酸化炭素回収プラント「マンモス」の操業を開始

気候変動対策に取り組むスイスのスタートアップ企業Climeworksは、2024年5月8日、大気から二酸化炭素(CO2)を回収して地下に貯留するプラント「Mammoth(マンモス)」の操業を開始したと発表した。

Mammothは、同社がアイスランドに建設した2基目の商用施設で、その規模は以前の施設「Orca」の約10倍となる。フル稼働時の処理能力は、年間で最大3万6000トンのCO2を回収できる。

Mammothの技術「DAC+S(Direct Air Capture and Storage)」は、大気中のCO2をろ過し、地下に永久的に貯蔵する。同技術のうち「DAC」のプロセスに必要な電力は、アイスランドの企業ON Powerが地熱エネルギーを供給している。

一方、同技術の「S」のプロセスは、アイスランドの貯蔵パートナー企業であるCarbfixが担当する。同社は、回収したCO2を地下に輸送して自然のプロセスで玄武岩と反応させ、鉱物に変化したものを永久に貯蔵するまでのプロセスを担当する。

Climeworksは、稼働中のプラントから得た運転とテストの経験を活かして、アメリカ国内に複数の大規模施設を開発中だ。また、ノルウェー、ケニア、カナダでの事業機会も探っている。

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Climeworks switches on world’s largest direct air capture plant

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