5.75MW発電用ガスエンジンの単筒試験機が、定格相当出力にて水素混焼率50%まで安定燃焼 MHIET

三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)は2023年11月1日、5.75MW発電用ガスエンジンの単筒試験機で、水素混焼率50%(体積比)までの安定燃焼を確認したと発表した。プラント補機や制御仕様なども含めた生産化に向けた仕様を決定し、水素混焼に対応した発電用KUガスエンジンの2025年度中の商品化を目指す。

今回、水素混焼試験を実施したが、この実証試験では、水素混焼で燃焼が早くなることでノッキングやプレイグニッションが発生する課題に対し、空気過剰率などの調整による安定燃焼に取り組んだ。その結果、コージェネレーションシステムとして発電と蒸気を合わせ効率を高めた総合効率仕様にて、定格相当出力で水素混焼率50%までの安定した燃焼を実証した。

また、KUガスエンジンでの発電および蒸気利用における水素混焼時のCO2排出係数:0.27kg-CO2/kWhレベルの実現見通しを確立した。これは、持続可能な経済活動を分類する「EUタクソノミー」規則での天然ガスに係る技術的基準にて、移行期の活動に分類される基準となる。

KUガスエンジンのCO2排出係数:0.27kg-CO2/kWhレベルは、既に実用化している全蒸気仕様(ガスエンジンの排ガスから生成される蒸気だけでなく、エンジンの冷却水を熱源として発生させた蒸気も活用する仕様)でも達成している。CO2排出係数は、水素混焼の適用で低減が見込まれることから、全蒸気仕様の水素混焼化にも取り組んでいく。

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三菱重工 | MHIET、5.75MW発電用ガスエンジンの単筒試験機で水素混焼率50%までの安定燃焼を実現

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