米GM、レアアース不使用のEVモーター共同開発に向け戦略的パートナーシップ契約を締結

米General Motors(GM)は、2023年11月8日、GMの電気自動車(EV)で使用可能な「Clean Earth Magnet」モーター技術を共同開発するために、米Niron Magnetics(以下、Niron)と戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。

EV用モーターのローターに使われる永久磁石は、通常、テルビウム、ジスプロシウム、プラセオジム、ネオジムなどのレアアースから作られているが、このようなレアアースは非常に高価で、そのほとんどがアメリカ国外で加工されている。

米ミネアポリス州に本拠を置き、永久磁石の大量生産製造プロセスを開発しているNironは、レアアースや重希土類などを一切使用しない、世界初の自動車用永久磁石を開発した。Nironの独自開発技術であるClean Earth Magnetは、豊富で手ごろな価格の窒化鉄をベースにしており、将来のEVで実用化される可能性が高いという。

両社の戦略的パートナーシップ契約締結の他に、GMのベンチャーキャピタル部門であるGM VenturesはNironに投資しており、30社以上の同社のポートフォリオ企業に仲間入りすることになる。この投資は、Nironの持続可能な磁石の製造規模と商業化の拡大を支援するものだ。

GM VenturesのAnirvan Coomer社長は、「私たちは、Nironの独自技術がEVのモーターからレアアースを削減する上で重要な役割を果たし、北米を拠点とするEV用サプライチェーンのさらなる拡大に貢献できると確信しています。オール電化の未来への道は、GMの研究開発努力だけでなく、GM以外のスタートアップや既存企業の次世代技術に投資することによっても可能になります」と述べている。

関連情報

GM Ventures and Niron Magnetics Pursue Affordable, Sustainable EV Motor Magnets | General Motors Company

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