米Anthropic、新たな生成AIモデル「Claude 3」を発表――ベンチマーク結果も公開

AI技術のスタートアップ企業である米Anthropicは、2024年3月4日、生成AI モデル「Claude 3」を発表した。Claude 3のラインナップは、性能の高い順に「Claude 3 Opus」、「Claude 3 Sonnet」、「Claude 3 Haiku」の3種類が用意されている。

一般への提供は当初、OpusとSonnetが、claude.aiとClaude API経由で利用可能となり、Haikuの提供日は、2024年3月14日に追加するかたちで発表された。性能については、同社のWebサイトにClaude 3のベンチマーク結果が掲載され、一般的なベンチマークのほとんどの項目で、他社モデルの性能を上回ると説明している。

Opusは、3モデルの中で最高の性能をもつ。大学学部レベルの知識「MMLU(Massive Multitask Language Understanding)」、大学院生レベルの推論能力「GPQA(Graduate Program Question Answering)」、基本的な数学的知識「GSM8K(Grade School Math 8K)」を備える。さらに、複雑なタスクは人間に近い理解力と流暢さを示す。

Sonnetは、従来のClaude 2やClaude 2.1に対して2倍高速で、より高い知的レベルを備えるうえ、知識検索やセールスの自動化など、迅速なレスポンスを必要とするタスクを得意とする。

HaikuはClaude 3のなかで最速かつ低廉な価格設定で、企業でのユースケースを想定した汎用性の高さが特徴だ。Haikuの処理能力は、400件の最高裁判例や2500枚の画像を、1ドルという低廉な費用で分析すると同社は説明している。

すべてのOpusとSonnetは、claude.aiと159カ国で一般利用可能なClaude APIで利用可能であり、Haikuは3月14日にリリースが発表されている。Claude 3では、分析と予測、コンテンツ作成、コード生成、スペイン語、日本語、フランス語など英語以外の言語で会話能力が向上した。さらに、写真や図表など、幅広いビジュアル情報を処理し、PDFなどの様々なファイルフォーマットに対応する。

同社は、今後数ヶ月の間にClaude 3ファミリーを高頻度でアップデートする予定だ。企業向け用途や大規模展開のために、Tool Use(関数呼び出し)、対話型コーディング(REPL: Read-Eval-Print Loop)など、エージェント機能などを強化する予定だ。

関連情報

Introducing the next generation of Claude \ Anthropic
Claude 3 Haiku: our fastest model yet \ Anthropic
X: @AnthropicAI(Anthropic)

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