- 2024-4-3
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- Faraday 1, Superdielectrics Group, エネルギー貯蔵技術, ハイブリッドエネルギー貯蔵技術, ブリストル大学, リチウムイオン電池, 再生可能エネルギー, 化学貯蔵(化学), 垂直農法, 水性ポリマー, 電界(物理学)
エネルギー貯蔵技術を開発する英Superdielectrics Groupは、2024年3月6日、電界(物理学)と従来の化学貯蔵(化学)を組み合わせた、水性ポリマーをベース素材とするハイブリッドエネルギー貯蔵技術「Faraday 1」を開発したと発表した。
この技術は、同社と英ブリストル大学との共同研究による成果で、10件以上の特許ファミリーにより、国際的に保護されている。技術情報によれば、すでに100万時間を超える試験を完了し、充電速度が鉛蓄電池の10倍以上で、サイクル寿命も長い。さらなる改良により、既存のリチウムイオン電池以上の性能をもつ可能性があると説明している。
Faraday 1は、エネルギーと電力密度に関する技術で高い競争力を持ち、競合技術よりも環境への影響が少ない。地球上に豊富に存在する材料を使用し、希少な元素を含まないため、より低コストかつ、安全で持続可能なエネルギーを提供できる。
初期の市場は、時間帯で出力が変動する再生可能エネルギーの貯蔵、電動スクーター、フォークリフトへの応用を想定している。
同社は過去2年間の開発で、セルのエネルギー密度を9倍に高めたことから、本技術が将来、すべてのバッテリー技術の性能を上回る可能性があると見ている。新市場として、電動航空機、自動車、積層式の栽培棚で作物を育てる「垂直農法」を視野に入れている。
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