- 2024-4-9
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超音速民間航空機「Overture」の開発を進める米Boom Supersonicは、2024年3月22日、モハーヴェ空港/宇宙港で、独自に開発した技術実証機「XB-1」の初飛行に成功したと発表した。
初飛行は、米Bell「X-1」、米North American「X-15」、米Lockheed「SR-71 Blackbird」など、歴史的な飛行と同じ空域で実施された。高度約2170m、最高速度238ノット(時速約440km)を記録し、すべてのテスト目標を達成した。
XB-1は、完成形となるOvertureと同様の技術を搭載し、効率的な超音速飛行を目指す。特に、拡張現実(AR)を備えた視覚システムを採用し、機首の2台のカメラの映像に、機体の姿勢と飛行経路を重ねるように表示する。これにより、滑走路での視認性を確保した。
また、機体の空気力学デザインをデジタル技術で最適化して、流体力学シミュレーションによって、数千ものデザインパターンを検証した。その結果、離着陸時の安定性と超音速域の効率性を兼ね備えたデザインを完成させた。
XB-1の機体は、ほぼすべてを高強度で軽量なカーボンファイバー複合材で構成している。また、超音速吸気の機構を搭載したことで、運動エネルギーを効率的に圧力エネルギーに変換した。
Boom Supersonicの創設者兼CEOのBlake Scholl氏は、コメントの中で、2014年のBoom設立以来、この初飛行を目標にしてきたこと、また今回の飛行が、超音速旅行の旅客機の完成を目指すうえで最も重要なマイルストーンとなったとの趣旨を述べた。
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