NASAの静音超音速航空機「X-59」、飛行承認に向けた最初の審査を完了

Lockheed Martin

アメリカ航空宇宙局(NASA)が2024年5月15日、飛行準備審査委員会による静音超音速航空機「X-59」の審査完了を発表した。同委員会はNASAの専門家から成り、今回の審査は飛行承認過程における最初の重要なステップだ。

航空機が超音速で飛行すると、約110デシベルの騒音を伴うソニックブームが発生する。そのためアメリカなどでは50年ほど前から、陸地上空での超音速飛行を禁止するようになったが、NASAは商用超音速飛行に向け、データを収集するための実験機としてX-59の開発を進めている。

今後、開発チームは、飛行準備審査委員会からフィードバックを受け取ったのち、次の耐空性/飛行安全審査を含め、地上テストの準備を進めていく予定だ。

X-59は、空軍の戦闘機F-16の着陸装置とステルス戦闘機F-117の操縦かん、NASAの宇宙飛行士用練習機T-38のコックピットキャノピーなど、既存の航空機の部品を採用している。耐空性/飛行安全審査委員長のBrad Neal氏は「異なるレガシー機に搭載されていた部品を使用しているが、われわれが開発しているのは全く新しいものだ。ここでの統合テストは、絶好の学習機会になるだろう」と説明した。

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X-59 Passes Milestone

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