使用済みプラスチック由来のアンモニアを、アンモニア燃料タグボートに供給 レゾナック

レゾナックは2024年7月17日、同社製の環境性能の高い低炭素アンモニアを、アンモニア燃料タグボート(A-Tug)に供給したと発表した。同社によると、使用済みプラスチックをリサイクルして製造したアンモニアを供給しており、使用済みプラスチック由来のアンモニアを燃料用途で供給するのは世界初となる。

燃料アンモニアは、横浜市港湾局の協力のもと、横浜港本牧ふ頭で日本郵船が世界初の商用のアンモニア燃料船として8月下旬に竣工する予定のA-Tugへ供給した。Truck to Ship方式での船舶への燃料アンモニアの供給は世界初で、燃料供給作業は安全かつ円滑に完了した。

A-Tugに供給するアンモニア「ECOANN(エコアン)」は、原料の一部に家庭や企業からゴミとして排出される使用済みプラスチックを使用し、プラスチックケミカルリサイクルにより製造している。同社が製造するアンモニアは、化石燃料や化石燃料由来のエネルギーを製造過程で使っておらず、CO2排出80%強削減を実現している。

同社が「川崎プラスチックリサイクル(KPR)」と呼称するプラスチックケミカルリサイクルは、使用済みプラスチックを水素やアンモニアなどの化学品原料にリサイクルするもので、2003年から同社川崎事業所で実施している。

定常運転中に化石燃料をまったく使用せず、取り出された水素の一部は、近隣プラントで化学原料向けや水素ステーションにて燃料電池自動車向けに活用され、その他は主にアンモニアの原料になる。CO2は大気中に放出せずに、グループ会社でドライアイスや炭酸飲料、医療用炭酸ガス向けの原料に使用される。

川崎プラスチックリサイクル(KPR)プラント

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世界初、使用済みプラスチックをリサイクルしたアンモニアを燃料用途で供給 | レゾナック

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