ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は2024年11月11日、ニデックと共同で、1つのマイコンで8機能を制御する、EV向けのE-Axleの概念実証(PoC:Proof of Concept)に成功したと発表した。
今回開発したE-Axleは、ルネサス製の70~100kW出力可能なインバーター、1.5kW出力DC/DCコンバーター、6.6kW充電OBC、配電ユニット(PDU)、バッテリーマネジメントシステム(BMS)、PTCヒーター(熱マネジメント)制御と、ニデックのモーター、ギヤの合計8つの機能を搭載する。
従来、機能ごとに制御用のマイコンとパワーマネジメントIC(PMIC)が必要だったが、今回は1組のマイコンとPMICのみで8機能を制御することに成功した。これにより部品点数とコストを削減し、製品を小型化できた。
同E-Axleには、ルネサスの車載制御用32ビットマイコンRH850/U2B、マイコン用PMIC、絶縁ゲートドライバーRAJ2930004AGM、インバーター用IGBTモジュール、DC/DCコンバーター、およびOBC用パワーデバイスなどを搭載しており、それぞれ期待どおりの性能を発揮していることが実証できたという。
同社は、今回のPoCで得られた知見を基に、さまざまなX-in-1システム向けにターンキー半導体ソリューションを提供していく予定だ。
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ルネサス、ニデックと共同でEV向けのE-Axleとして世界トップクラスの機能統合を実現した「8-in-1」のPoCを開発 | Renesas ルネサス