次世代潜水艦向けに新型「mtuシリーズ4000」20気筒エンジンと船内発電機を開発 Rolls-Royce

英Rolls-Royceは2024年11月4~7日にパリで開催されたユーロナバル2024において、次世代潜水艦向けに高出力化された新型の「mtuシリーズ4000」エンジンを搭載した、船内発電機のコンセプトを発表した。

次世代潜水艦は従来型よりも多くの電子機器を使用するため、より多くの電力が求められる一方、省スペース化の必要性も高まっている。この要求に応えるため、Rolls-Royceは潜水艦専用に改良した新型船内発電機を設計した。

新型の船内発電機は、20気筒のmtuシリーズ4000潜水艦エンジンを搭載する。同社が既に数多く製造している12気筒版から8気筒増えることで出力が大幅に向上した。バッテリーの充電時間も大幅に短縮することで潜水艦の浮上時間を最小限に抑えられる。さらにコンパクトな設計により、従来の小型発電機セット3台分の機能を20気筒版の新型発電機2台で代替可能になり、潜水艦の船体スペースも節約できる。また給気システムと燃焼システムを改良し、潜水艦の検知リスクを低減している。

さらに、自動化システム「mtu NautIQ Master」を強化し、潜水艦用の統合制御/監視システムの提供を拡充した。同システムは、推進システムや電源を制御し、ユニットの状態監視に加えて、損傷制御、船上訓練、警報/監視、ナビゲーション、通信機能などのモジュールを追加できる。これにより全システムを統一ユーザーインターフェースで制御可能になる。

mtu NautIQ Masterは、水上艦艇でその能力を証明済みだ。Rolls-Royceは同技術を潜水艦市場にも応用し、部品提供企業からソリューションプロバイダーへと進化を図りたい考えだ。

関連情報

Rolls-Royce develops new mtu energy and automation solutions for future submarines | Rolls-Royce

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